過日、大変尊敬する経営者の方から、ご著書を頂戴しました。それが、こちらです。
登録情報
出版社 : 神奈川新聞社 (2024/3/25)
発売日 : 2024/3/25
単行本 : 249ページ
ISBN-10 : 4876456798
ISBN-13 : 978-4876456796
寸法 : 12.8 x 1.5 x 18.8 cm
此方の本は、 著者である松井利夫さんは「アルプス技研」(東証プライム)の創業者で、大学つながりで知り合い、お世話になって20年近いです。不思議なご縁で私の柔道の師匠とも昵懇ということで、何方かというと、私が松井さんに勝手に纏わり付いている感じです。
この本は、松井氏の半生を綴った神奈川新聞の記事「わが人生」を加筆修正したもので、カンブリア宮殿で「よその社長はいいこというなスペシャル第二回金言大賞」を受賞されただけあって、端々に経営者に刺さる言葉が満載です。
翻って著者の半生を綴っていることから、家族や生い立ちについても、多くのページが割かれており、驚きの連続です。淡々と書かれては居ますが、苛烈な人生を受け入れて、乗り越えて、現在に至る過程には只々脱帽するばかりです。正直、同じようなことがあったら、私は正気を保つことが出来るだろうか?想えるエピソードもあり、読了後寝る前にと何度も何度も思い出してしまいました。
また、ビジネス書としては「大変貴重な”事業の転機”を赤裸々に語った良著」だと想います。色々な経営理論やフレームワークはありますが、やはり最後は「克己と感謝」なんだろうなと。そんな風に感じました。
因みに、、、、、、、チョットだけ私も登場したりしています!
是非!
過日、とある公益財団法人の理事長さんにすすめられて、
文部省著作教科書「民主主義」
を読了しました。
なかなかの読み応えでした。
戦後教育の中で、民主主義を「中高生にわかりやすく」解説することを目的とした教科書とのことでしたが、内容は極めて重厚で、志しが高く、そして願いみたいな要素が多すぎて、引きながら読んでいました。
読みながら「そんなこと言ってもな~」。と、言う気持ちが一杯であったのですが、
最後に解説で内田樹先生の文章に接し「それでも、民主主義を信じて居たい」と、思うに至りました。
そして「戦争を知らない子供達」である私たちは、この制度を守り抜くことが、やはり必要なのでは無いかと感じた次第です。
解説だけでも、読む価値のある良著だと思います。
皆様も是非。
失礼します。
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狛江市柔道クラブ「池田道場ホームページ」
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大阪大学・生命機能研究科の医学系研究科教授で有られる古森先生が、自らの研究分野である生命科学について講義されている本なのですが、私の感想は、「迷える人々に送る贈り物」みたいな本ではないかと、感じました。
私は、2020年の初等にSNS上で、先生の記事をみつけ
https://note.com/prof_a_hill/n/neb2df720eb06
自分のコロナ禍での判断基準としてきました。
「いつかは、先生の本も読んでみたいな~」と、思って居たら、書評サイトに此方の本が掲載されていて、どうやら、専門書ではないらしいので、速攻でポチったわけですが、長く僕の本棚で順番待ちをしていました。(所謂”積ん読”ですね。。)
そして、読み始めたのですが、私は、優秀でないので、内容を理解するまでに約2ヶ月の月日と、(含む再読)を要しましたが、言葉の言い回しや、形容などが、一般の方でも解りやすいレベルまで下げて、講義してくださっています。
内容は、トリビア的な話や、感動的なエピソード。先生の考えや、問題意識などのメッセージも沢山有るのですが、後書きにある
「・・ひとりひとりが理性的に科学的に考える事が出来れば、恐怖と不安を取り除き、差別や憎しみ、偏見、パニックを排除し戦争を回避できるのです」
というメッセージに、とても、感激しました。
情報が溢れている時代だからこそ、科学的思考が今求められているように思いますし、私もそうありたいと願う内容の本でした。
一人でも、多くの人に読んでいただきたい一冊だと思います。昨日の電車移動でやっと読了したので、備忘録&ご紹介ということで。
皆様も是非是非。
LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義 単行本 – 2020/12/17
吉森 保 (著)
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最近は、あまり読んでいないのですが、以前は歴史小説が好きで特に「司馬遼太郎」さんの小説を
好んで読んでおりました。久しぶりに、息子と立ち寄った本屋さんで、今まで全く目に入らなかった小説がありました。
それが、
「風の武士」
出版社 : 講談社 (1983/11/1)
発売日 : 1983/11/1
言語 : 日本語
文庫 : 285ページ
ISBN-10 : 4061831216
ISBN-13 : 978-4061831216
となります。上下巻なのですが、兎に角現在まで目に入りませんでした。
チョット、古いですが、市松模様のカバーを付けてもらいました。
読み終わった後は「こんな娯楽小説を司馬遼太郎さんも書いていた時期が合ったんだ!」と、衝撃的でした。
調べてみたところ、昭和36年に「週刊サンケイ」で連載されていた忍者モノの冒険小説ということで。その後、ドラマや二代目大川橋蔵さんが主演して映画化がされたと言うことにも驚きました。(歌舞伎役者さんとのこと)また、調べてみると、この小説は、司馬史観とは全く関係なく、有名な「梟の城」でブレイクする前の小説であったので、「笑いあり、濡れ場あり、必殺技あり」の小説になっているのだと、勝手に思いました。兎に角、突拍子もないを書いていたことに只々驚いた次第です。
主人公のクズっぷりもさることながら、後の小説でも書いているように「新撰組」に対する視線が厳しいことも、面白く感じたポイントになります。兎に角、現代文壇では受け入れることが出来ないであろう内容(ポリディカルコレクト:Political correctnessとは、真反対な差別的な内容)や表現が目白押しなので、所謂「司馬遼太郎ファン」で無い方での方にお勧めしたい作品です。
糊口を凌ぐ為というか、きっと、大変な時期であったんだろうな。。。と、勝手に想像しながら読了しました。
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ずいぶん前の話になるのですが、とある地方都市で大酒を飲んで帰路に就く途中に、寒い中、ギターを片手に「変な歌」を歌っている外国人女性を見かけました。
寒空の下、寒そうな恰好をして、その上、外国語でアジアンな旋律で歌を歌」う姿が所謂「路上ライブ」とは違いそうで、気になった次第です。
足を止めて「なんか、楽しい曲を一曲頼むよ!」と、話しかけると、全く日本語が通じなかったので、英語で少し話してチップを出しました。すると「なんて、親切なの!ありがとう!」と、明らかに母国語が英語でない発音で、一生懸命僕とコミュニケーションをとろうとしてきました。そして、この本を僕に手渡したところで、制服警官が3人ばかり彼女を囲み、職務質問が始まりましたので、僕は失礼しました。
短い会話でしたがどうやらインド系の新興宗教に帰依して、日本で布教活動を行っていること。管理者は別にいて、パスポートを現在持っていないので、帰ることはできないこと等を話していました。
最近、アジア発祥で多くの社会問題を引き起こした新興宗教が、与党と共に行動していたという報道が注目されています。「信仰の自由」と「政治と宗教の分離」は、先の大戦後、GHQの指導の下、再度「国家宗教」が力を持ちすぎないように現在の法整備がされていると理解していますが、そもそもアメリカは「宗教国家」でありますし、現在の問題としてハーバード大学のマイケル・サンデル博士がその著書
「実力も運のうち 能力主義は正義か?」
出版社 : 早川書房 (2021/4/14)
発売日 : 2021/4/14
言語 : 日本語
単行本 : 384ページ
ISBN-10 : 4152100168
ISBN-13 : 978-4152100160
で、議論されているように「現世の幸せを求める宗教」は、果たして宗教なのか?と、いう問いもございます。貧しい原因が「現世の努力が足りないからだ」という「能力主義」と呼ばれている考え方を「経済的流動性」の分析によって否定しているわけです。つまり昨今のアメリカで日曜日にテレビで「祈りが足りないから、あなた方は不幸せなのだ」と、宣う新興宗教的な宗派に対して、真っ向からデーターで否定し、「親の経済状況と相関する」という事実を論評しています。確かに、GAFAの創業者たちももまた経済的には恵まれた環境であったことは間違えないですし、ドナルドトランプ氏を押した所謂「貧しき白人」達の怒りが、プロテスタント教会の掲げる「平等意識」に裏打ちさせているとの論説で、テクノクラートたるオバマ氏達の存在が「社会の問題でなく、あなたの問題だ」と問われることによる反発と手厳しい内容となっています。
話を戻しますと、一周回って「新自由主義」を掲げていた人々は「既得権益をぶっ壊す」と、言いながら、自らが恵まれた環境に生まれ、そして、あたらしい「既得権益」を作って、糊口をしのいで生活している人たちの会社の経営陣に名を連ねていたというのは、まさに前出のアメリカの牧師たちと同じではないかと。そのように感じています。
このいただいた2冊の本は、斜め読みして捨ててしまいましたが、僕にはとても理解できない内容でした(いろんな意味で)そして、マイケル・サンデル先生の著書を読了した後に
”現在「能力主義」と評されている言葉の語源がmeritocracyであり、本当ならば、能力主義ではなく功績主義と表現されれるべき場合がある”という解説を本田由紀(東京大学大学院教育学研究科教授)にも驚きました。そもそも「能力が低いからあなたの評価が低い」と、いう意味ではないわけです。世界平和を語りながら「徳を積む」ことを求める人たちもまた、同じではないでしょうか?本人や家族にそれらを強要する人たちもまた、テクノクラートに成れなかった人々から搾取することによって、新しい権益を作っているのではないでしょうか?そんなものは、宗教とは言えないのではないかと。そんなものは保護するべきものではないのではないかと、そのように感じている次第です。
きっと、遠くの国から布教に来たあの女性もまた「自分や誰かを幸せにしたい」という思いであった筈です。その心を利用している人々に僕は、憤りを感じます。
もっと、激しい言い方をしたいのですが、この辺にしておきます。
それでは、失礼します。
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昨今の経済状況を考えると一番のトピックは「円安」であり、それをどのように読み解く必要があるのか、自分なりには理解しているつもりではありますが、向学のために、本を購入いたしました。
それが、此方
円安が日本を滅ぼす-米韓台に学ぶ日本再生の道 (単行本) 単行本 – 2022/5/23
出版社 : 中央公論新社 (2022/5/23)
発売日 : 2022/5/23
言語 : 日本語
単行本 : 240ページ
ISBN-10 : 4120055388
ISBN-13 : 978-4120055386
です。
前書に書かれているのですが「日本の地位が”韓台”と比較すると下がっている」事を論説すると「面白いのか!」「とんでもない!」と、非難や誹謗中傷がたくさん来るそうですが、それでも尚、日本との違いや、良いところと悪いところをを紐解くによって、「日本の問題と今後を考える」という事の大切さは変わらないと、述べられています。その為、辛辣な内容であり、その内容は、批判を政界のみならず財界にまで及んでおり、とても興味深いです。
私の知るところでは、政治に関しては多くの批判を書いている人は居られるわけですが、「経済界」の「失敗」をこれだけ細かく分析している本は、非常に珍しいと感じました。具体的には、日本の垂直統合型で年功序列な経営者が政治に「補助」をもらったり、円安誘導を政治にお願いした結果が、現在の状況円安に続いているのであり、これは、日本全体が80年代前半までに成功した「体験」が、根拠になっていると、手厳しい内容です。
つまり、著者は多くの批判を覚悟しながら「必要なのは補助では無く、規制の排除」という切り口を多くの数値と分析結果を基に論説しています。そして、日本のピークは80年代後半から90年代初頭であり、その頃の政治、経済界の判断ミスが現在の失われた30年間の本質でで有ることも論理的に説明していることが、肝となっております。
そもそも、日本の経営者の失敗は「利益」(粗利と言う意味)ではなく「数の経済性」に固執した結果であり「メモリー」に固執し「ロジック」を開発する能力がなかった日本の半導体は「成功」したのでは無く、当時から既に負けていたという分析は、ある程度の微電やコンピュータの知識がある人ならば、大いに頷く指摘だと思いました。勿論、液晶パネルの話も出てくるのですが、私はよく友人に
この本を読んで、思い出したことがありました。以前私が新自由主義が流行った頃に、友人経営者と議論をしているときのこと。当時の大企業経営者が「選択と集中」なんて言いながら皆が「液晶」の分野に会社のリソースをつぎ込んだのは、全く理解できないと話したところ、沢山の批判を浴びたことを覚えています。私は、マイケル・ポーターの競争の戦略について触れたところ「時代錯誤だ」と切り捨てられた思い出です。全く同じ事を野口先生が述べられていて、20年の月日を超えて、間違っていなかったと確信しました。
話を戻しますと、著者の考える今後の日本に対する再生のヒントは「農業の在り方」や「テスラから学ぶこと」。そして「ライドシェア」から見える「岩盤規制」に変化をもたらすこととなって居り、未来に関しては、具体性に欠けるというか、論評が少ないとも感じました。とは言え、非常にわかりやすい内容です。お勧めです。
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それでは、失礼します。
映画で「コーヒーが冷めないうちに」(http://coffee-movie.jp/)というものがありまして、
元々舞台の台本であったモノが、書籍化され、ヒットしたので、映画になりました。
そこで、人気になったので、現在まで3冊出ておりました。
2018年12月10日
思い出が消えないうちに(私と読書)
https://daikuron.com/noblog/?p=2028
「小難しい本を根性で読む」という事に挑戦していることは、現在まで此方のブログを読んで頂いている方にはおわかりなのですが、
時々、こう言った本も読むことにしております。
出版社 : サンマーク出版 (2021/9/14)
発売日 : 2021/9/14
言語 : 日本語
単行本(ソフトカバー) : 275ページ
ISBN-10 : 4763139371
ISBN-13 : 978-4763139375
と、いうことでネタバレ込みでご紹介しますと
本作のテーマは「記憶」です。。過去に戻れる不思議な喫茶店「フニクリフニクラ」に纏わる4作目である本作の視点は、今回も優しさに溢れていおります。
いつものようにちょいちょい、前作までの関係者やエピソードも入り込んでいるので、この本だけでも、十分楽しめるわけですが、シリーズとして、「コーヒーが冷めないうちに」を読んでおくと、
一層楽しめると思います。
と、いうことで、今回判明したことは、「いくら、過去に戻っても、未来は変化しない」というルールがあるのですが、そのルールの中には、「未来から来た人の言葉が、記憶として、過去の相手には残る」という事が解りました。
何のことやら解らないかも知れませんが、ドラえもんのタイムパトロールは要らない状況でもあるわけです。
しかし、「未来から来た人と話した記憶は、ルールの干渉は受けない」とのこと。(その為、やはり、未来は変わらない)もっと、詳しく言いますと「人間は、思っていることと違う行動をする事をいつもやっているから」
記憶と未来は必ずしも同じでは無いと言うことが言えるとのことです。
その事を利用し、感謝や愛を伝えるのが本作となっています。チョッと気性の荒い人が多いが、この店の(非?)日常は、やはり淡々と描かれていることに、違和感がありますが。 何れにしても、
それが、自己満足であっても「伝えきれなかった想い」を伝える事が出来ただけで、登場人物達のその後の人生は変わっていきます。
と、いう事で、待望の続編を今回も、是非、ご一緒致しましょう。それでは、、、、。
「コーヒーが冷めないうちに」
失礼します。
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実力も運のうち 能力主義は正義か? 単行本 – 2021/4/14
マイケル・サンデル (著), 本田 由紀 (その他), 鬼澤 忍 (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4152100168/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o07_s00?ie=UTF8&psc=1
ハーバード大学のマイケル・サンデル氏の近書。「これから正義の話をしよう」のヒットに伴い、「白熱授業」と題したテレビ番組で、一斉を風靡した著者が選んだ今回のテーマは「能力主義」でした。
「王権神授説」や「カルマ」ではないですが、近代までの宗教観は、因果応報的な発想で、現状を認め田上で「来世は幸せになろう」「死語は天国に行ける」といったロジックでコントロールされていた歴史的なアプローチをした後に、プロテスタント教会や産業革命の社会と思想を紹介しながら、丁寧に現在の「能力主義」的な考え方についての説明がございます。
その発展系で、現在米国で多くの信者を抱えるが摂理主義的信仰である「繁栄の福音」の内容「頑張れば、豊かになれる」という発想に繋がっていると指摘しています。余談ですが、この摂理主義てきな信仰は「信仰を頑張れば、幸せになれる。現在不幸なのは信仰が足りないからだ」という所謂、新興宗教と旧来型の宗教との根本的な違いである事も指摘されていますし、とても腑に落ちる事がありました。詳細は省きますが「そんな、近視眼的で良いの?」と、個人的には思って居たわけですが、それらが多くの人に受け入れられる理由と、自分が受け入れられない理由もも理解できた次第です。
話は戻りまして、此れ等を前提にして「アメリカンドリーム」と呼ばれる自由が認められる経済ならば、立身出世が出来る国であることが、米国の求心力であったわけですが、それらがデータ的には虚構である事を指摘しています。本書によれば、それらを表す数値「経済的流動性」は、中国は言うに及ばず、ドイツ、スペイン、日本、オーストラリア、フィンランド、ノルウェー、カナダ、フィンランド、デンマークなどよりも低いことに着目しています。
また、米国民主党が「テクノクラート」的なエリートばかりが大統領候補になり、本来寄り添うべき「労働者」に寄り添って居らず「チャンスの平等」≓「今貧しいのは、頑張っていないから」というロジックを使いすぎている事が、共和党トランプ陣営の台頭を許したという手厳しい内容も書かれています。
19世紀の後半にハーバード大学大学が採用し、現在でも米国大学に入るための能力テストのSATも、本来ならば、学力よりもIQを問う設問であり、多様性を目指していたが、結果的にはそのスコアは親の収入と相関がある(対策講座を受けることで、スコアをアップすることが出来る)という事も指摘しています。
つまり、実力主義と言いながら未だに学歴によって、収入が変わる米国社会において、資産を受け継ぐことが容易に出来る税制と、寄付金によって入学や、マイナースポーツの優秀成績といったカネで変えるアクティブティーが評価させる現在の入学試験の方法は、結果的にアメリカンドリームを破壊しており、それが、それらに勝ち残った人たちにとっては「自分が優秀だから今の地位がある」という前出の状況によって、社会の分断が起きているのでは無いかという指摘になります。
そこで、著者が提案する改善方法は、”ある程度の学力があれば”「くじ引き」で入学を決める。。。。って、チョット弱い気がして、残念でした。
また、個人的には、本書の解説で書かれていることに大変興味を持ちました。それは meritocracy が、能力主義ではなく功績主義の誤訳であるという東京大学の本田先生の指摘です。多くの人事コンサルタントを名乗る人たちの理論や経営論を聞くにつれ、どうしても腑に落ちない点が多かったのですが、やはり、原書に当たると言いますか、言語の違いには気をつけないといけないと、改めて感じた次第です。
と、いうことで、私は能力が低いので、三ヶ月も繰り返し読み続けて、やっと理解して、読了した次第です。当分は学術書では無く歴史小説でも読もうと思います。
お勧めとは申しませんが、興味がございましたら、お貸しします!
それでは、失礼します。
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最近は、出張も無く、たまにする電車通勤程度では、あまり読書が進みません。そこで、意を決してあまりやらないKindleで本を注文し、読んだ本がこちら
緊急提言 パンデミック: 寄稿とインタビュー 単行本 – 2020/10/7
ユヴァル・ノア・ハラリ (著), 柴田裕之 (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/%E7%B7%8A%E6%80%A5%E6%8F%90%E8%A8%80-%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF-%E5%AF%84%E7%A8%BF%E3%81%A8%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC-%E3%83%A6%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%A9%E3%83%AA-ebook/dp/B08JG7BQHK/ref=tmm_kin_swatch_0?_encoding=UTF8&qid=&sr=
です。
実は、現在の社会状況を考える中で、何かヒントになればと思い、この手の本を数冊購入したのですが、あまり心に響く本はございませんでした。
この本は、歴史学者で、哲学者であり、「サピエンス全史」で一世を風靡した著者のインタビューを纏めたモノです。どうやらNHKで特集番組を放送したところ、反響が大きかったので、纏めて番組を制作し、のちに文字を起こしたのがこの本とのことです。 洞察やコメントの一つ一つが興味深いのですが、中でも
「リモートワークが可能であることがわかった職種は、将来的に地球の裏側の安いコストで代替が可能である」
という件に衝撃を受けました。自嘲気味に真っ先に、そうなるのが「大学の教員」という事が書かれていましたが、ユヴァル・ノア・ハラリ氏に関しては、逆に世界中かあオファーを受けるのであろうなと。そのように思いました。
このことによって、博士課程を終了し大学に残ることが出来るのは一部になるのでは?という未来も垣間見れた次第です。
私自身は、この話を会社の朝礼でも話したのですが「故に、千代田は生き残る事が出来る」と、思うに至りました。
モノづくりは、リモートでは出来ません。どっかの首長さんや首相さんは「リモートワーク」を推奨されていますが、
こんな時代でも尚、感染予防対策を行いそして、モノづくりを続けていく事に挑戦することは、無駄では無いと心から
この本を読んで考えた次第です。
恥ずかしながら、有名な「サピエンス全史」をこの本を読んだ後に読みました。そのお話は、また別の時に。
素晴らしい本でした。
失礼します。
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私は、柔道、空手、レスリングといった格闘技を嗜むのですが、読書も趣味の一つです。
自分の専門に偏ってしまうので、いろいろなジャンルを試しているのですが、時々お世話になっている先生に本を頂戴します。
いつも、有るときは「世界史」またあるときは「学術書」そして、今度頂戴したの
それが、此方です。
名前は聞いたことがありましたが、驚きました。何故なら能を芸術にまで昇華させたあの”世阿弥”が書いた秘伝の書「風姿花伝」の現代語訳&解説版だからです。基本的に塑性加工学会の先生なのですが、流石に文化に関しても造詣が深いなと。改めて安心した次第です。丁寧に注釈などを入れながら説明しているので、能への知見が無くても読み込むことが出来ました。(私の知識など、受験勉強+社会科見学レベルでした)
また、驚くことに、この時代の能には「立ち会い」という一種の勝負があったそうです。つまり、どちらが優秀か、勝負をしていたというのです。雅な人々は考えることが違うなと、改めて感じるわけですが、そう言った勝負に勝ち残ったからこそ、その後の名声があるのだと、初めて知りました。そこで初めて秘伝である「序破急」という考え方に繋がって参ります。私自身の解説ではわかり得ないと思いますので、このブログで秘伝の言及は避けたいのですが、そこには「男時」「女時」といった時勢を読む目と感性。そして「花」を大切にするという。なんとも、ビジネスやスポーツにも。そして、人生にも通ずる話が有った次第です。
現代でも沢山の歌謡曲で、自らを「花」と例える事が多いわけですが、この秘伝の書に書かれている「花」という観点で自分を捉えると、年を取ってもパワーが出る。そんな一冊ですでございました。
年齢に関係なく、参考になる本だと思います。
皆様も是非。
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