材料変更では解決できない場合に、複数の機能を付加する手法として用いられるものである。目的は大きくは2つ。①従来の機材の保護や機能性向上を図ること②従来の機材とは全く異なった機能を果たすべく高機能化を課すこと。に分けられる。
洗浄、研磨、エッチング、ショットピーニング、印刷、塗装、ライニング、湿式めっき化成処理、陽極酸化、乾式めっき、イオン注入、溶融めっき、表面熱処理、溶融処理、溶射
これらのそれぞれが、要求事項と判断の基準によって、採用されている。それらを判断する金順を要求事項として、下記のように紹介する。
上記のような基準で判断された表面処理が、実際にどのようなモノがあるかについて、紹介したい。前出の分類によって、具体的な処理方法と、使用目的は次の通りです。
・洗浄、(乾式洗浄、湿式洗浄)→油類の除去
・除錆(浸漬除錆、ブラスト、液体ホーニング、バレル研磨)→スケールの除去、酸化皮膜の除去、錆の除去
・研磨(機械研磨、化学研磨、電解研磨、化学機械研磨)→平滑、光沢化
・エッチング、(化学エッチング、電解エッチング、乾式エッチング)→表面形状の加工
・ショットピーニング(中、低速ショット、高速ショット、微粒子ショット)→耐疲労性、スケールの除去
・印刷(凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、孔版印刷)→表面加色
・塗装(スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、粉体塗装)→耐食性、装飾性
・ライニング(樹脂ライニング、ガラスライニング)→耐食性、耐摩耗性
・湿式めっき(電気めっき、化学めっき(無電解めっき)→耐食性、耐摩耗性、装飾
・化成処理(りん酸塩処理、りん酸鉄処理、クロメート処理)→塗装下地、耐食性、着色
・陽極酸化(鉄鋼への陽極酸化、非鉄金属への陽極酸化)→耐食性、耐摩耗性、着色
・乾式めっき(物理的蒸着法(PVD)、化学的蒸着法(CVD)→耐摩耗性、摺動特性、光学特性
・イオン注入(高エネルギー注入、中エネルギー注入)→電気特性、耐摩耗性、耐熱性
・溶融めっき(溶融亜鉛めっき、溶融アルミニウムめっき)→耐食性
・表面熱処理、(表面焼入、浸炭焼入、窒化処理、拡散浸透)→耐摩耗性、耐疲労性、耐熱性
・溶融処理(クラッディング、アロイング、グレージング)耐摩耗性、耐熱性、耐食性
・溶射(ガス式溶射、電気式溶射)