PETボトルは1分間に千個程度製造され、それを高速にかつ、傷つけずに搬送する必要がある。
・従来は滑り性の良さから、樹脂製ガイドやテフロンテープ等が用いられており、滑り性はよいが、搬送による摩耗が激しく、寿命とそれに係わるメンテナンスの人員・費用などが課題となっていた。
・また、万が一表面処理層の剥離が発生した場合、製造した製品に剥離しためっきが混入する可能性などがあるため、表面処理層の密着性が非常に重要となる。
「滑り性」「密着性」「耐摩耗性」「長寿命」に優れた表面処理が求められる。
・よく滑る。
ブラストロン処理は母材にショットブラストをし、その上からダイクロンコーティングをすることで母材に形成した梨地面を長期間にわたり維持することができます。この梨地形状は搬送物との接地面積が減ることで滑り性がよくなり、樹脂搬送に最適な表面処理と言えます。
・長寿命。
ブラストロン処理は表面にダイクロンコーティングが施されているためHv1000前後(HRC69前後)と非常に硬い皮膜が形成されています。その事により、樹脂搬送に関しましては摩耗による再コーティングはほぼ必要ありません。
・ゴミが出ない。
テフロンテープはその滑り性とは裏腹にゴミが発生いたします。また、テフロン自体は電気を通さないため、静電気が帯電しゴミの付着につながります。ブラストロン処理は伝導性ですので、アースなどで帯電対策をして頂ければこう言った問題は発生しません
・メンテナンスが楽。
ブラストロン処理は有機溶剤に耐性を有します。汚れてきた場合や滑りが鈍くなったとお感じになった場合などはアルコール等をしみ込ませたウェス等で拭き取ってみて下さい。効果が復活することでしょう。
特許第3435105号-プラスチック製容器の移送工程において使用する摺動板の製造方法
特許第3523215号-物品の移送工程において使用するガイドの摺動面の加工方法