写真用フィルム、映像記録用フィルム、音声記録用フィルム、レトルトパウチ用フィルム、各種合成樹脂製フィルム等を製造するラインでは、フィルムを搬送するためのガイドロールとフィルムが接触する際に「走行中のフィルムがロールからずれる」「フィルムの型離れ性が悪く巻き込まれる(フィルムがローラーに張り付いてしまう)」や「搬送中に傷が入る」等の場合があった。 そこでガイドロール表面に「ダイクロン」「ブラストロン」処理を施すことにより、フィルムとローラーの摩擦を適切にコントロールすることができ、フィルム搬送のトラブルが大幅に減少した。
・従来の表面処理方法では、フィルムを搬送する際に、「走行中のフィルムがロールからずれる」「フィルムの型離れ性が悪く巻き込まれる(フィルムがローラーに張り付いてしまう)」や「搬送中に傷が入る」等の場合があった。
・原因の一つとして、ロールと搬送されるフィルムが上手く「剥離されない」「フィルムとローラーとの摩擦抵抗の大きさ」「ローラー表面の膜厚が均一でない」ことなどが考えられる。
・つまり合成樹脂製フィルム等に対して「剥離性が高い」「均一な膜厚を析出」する表面処理方法が求められていた。
フィルム搬送装置内の複数のローラーに、求められる機能によって「ダイクロン」と「ブラストロン」処理を施したローラーを用いることによって、定速度でスムーズなフィルム搬送を実現しました。
・「剥離性」が重視されるローラーにはブラストロン処理を施すことで、剥離性が格段に向上し、巻き込み等の問題が解消されました。
・搬送されるフィルムの方向性を定める機能を持ったローラーに対しては「ダイクロン処理」を行いました。均一な膜厚と適切な摩擦抵抗により、フィルムがローラーからずれることを防止します。
特許第4064899号-フィルム基材の加工機械に設置するローラーの製造方法