SS400などに代表される鉄鋼材料は安価かつ高強度で、多くの工業用途で使われています。しかしながら、「錆びる(耐食性に劣る)」という弱点もあります。
そこで、耐食性を向上のために、Crを12%以上添加したものがステンレス鋼と呼ばれています。
Crの他にも添加されている元素(例:NiやCなど)の種類や比率により、メーカ独自規格品を含めると約200種類のステンレス鋼があると言われており、設計者が必要とする性能を満たすステンレス鋼を選択することとなります。
ステンレス鋼は「耐薬品性」「耐腐食性」に優れているため、多くの企業で主要機械部品材料として使用されています。 ステンレス鋼を「摩擦が発生する部分」に使用する場合に、「滑り性向上(潤滑性)」「耐摩耗性」「耐久性(高寿命)」などが課題となります。 ダイクロン処理は高硬度(Hv1000前後)かつ高耐摩耗性を兼ね備えた表面処理です。(詳しい性質はこちらから)また基材との密着性に優れているため、摺動部などの剥離防止効果を非常に高い評価を頂いています。
お客様からめっき処理をご依頼いただいた各種ステンレス鋼の受入実績一覧です。 こちらに記載されていないステンレス鋼でも処理可能な場合もございますので、お問い合わせください。
材料記号 | 通称(概略組織) | 備考 |
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SUS301,SUS303,SUS304 SUS329,SUS340 |
Cr-Ni系ステンレス | オステナイト系ステンレス鋼 |
SUS405 | フェライト系ステンレス鋼 | |
SUS410 | Cr-C系ステンレス | マルテンサイト系ステンレス鋼 |
SUS630 | Cr-Ni-Cu-Nb系ステンレス | 析出硬化型ステンレス鋼 |
SCS | ステンレス鋳造品 | – |
ガイド板、スパイラル、ロール、ガイド