亜鉛鋼板=トタンを製造するラインの中で、その品質を大きく左右するノズル(ダイス)と言う部品です。これは、薄く伸ばした鉄板を亜鉛が溶融したポットにドブ付めっきをすることによりトタン板にしていきます。ノズルはドブ付めっきをされた後、エアーを吹くことで、ドロドロの亜鉛を均一に慣らし、製品を安定化させるための部品です。
・ノズルに入った傷に亜鉛が付着し、気流が乱れることで「ナックル」と呼ばれる現象が起き、品質に影響が出てしまう。
・付着した亜鉛を取り除くため、掃除が必要であるが傷が入ってしまうと不具合が発生するため、掃除に細心の注意が必要であった。
・ゴミが付きにくい。
ダイクロン処理は非常に緻密な皮膜が析出されるため、亜鉛が付着しても取れやすい特徴があります。
・傷が入りにくい。
ダイクロン処理はHv1000前後(HRC換算69前後)と非常に硬い皮膜が析出されるため、傷が入りにくいです。よって、掃除が非常に楽になり従来掃除をする際は細心の注意が必要でしたが、ダイクロン処理をすることで誰でも作業できるようになりました。現在はSUS304等のスクレーパーでがりがり掃除して頂いております。
・ノズル部品は1800L位の長さがあるのですが、電気めっきにありがちな「偏肉」を最大限抑えることができます。20μm処理をして±5μm以下で処理を行います。
※偏肉とは・・・電気めっきの特性上、尖った所には電気が集中するためめっきが多くつき、逆に凹んだ所には電気が入りづらいのでめっきがあまりつかない。という傾向があります。弊社では独自のノウハウに基づいた治具作りでこう言った偏肉と言う問題を最大限抑えた処理が可能となっております。