寿命は、硬質クロムめっきの約2倍。
ダイクロンは、耐食性(防錆性)に対しても効果を発揮します。
イオン交換水中と3%食塩水中において、ダイクロンと硬質クロムめっきの耐浸食性を比較したテストでは、両液中とも、ダイクロンの寿命は硬質クロムめっきの約2倍となっています。
※ここでの寿命とは、浸食ピットが処理材と母材との境界面に達するまでの時間を表す。
また、ダイクロンはコーティング温度が50〜60℃と低いので、母材に対して歪みなどの物理的な劣化がほとんどありません。
一般に鉄系の母材に幅広く利用でき、とくに用途に応じた母材を選定していただくと、非常に優れた効果を発揮します。
めっき皮膜の耐食性を向上させるためには、①クラックを少なくする、②めっき皮膜の均一性を高める、③めっき皮膜の厚さを増大させる、などが挙げられます。
ダイクロンは「中性塩水噴霧試験(JIS H 8502.7.1)」において連続3000時間行い、有効面に錆の発生認めず。という結果を残しています。
中性塩水噴霧試験は中性の塩化ナトリウム容積を噴霧した雰囲気において、めっきの耐食性を調べる試験方法です。
試験期間中は噴霧を中断してはいけません。試験時間は8時間、16時間、48時間、96時間、240時間位が一般的で、480時間、720時間になるとかなり長い期間試験を行う事になります。