まえがき
じつは、わたくしは、月に4冊の本を読むことを目標に2年間(2011当時)暮らして参りました。その目標は完遂したのですが、実際には、数が重要になってしまい、ななめ読みをすることも多くなってしまいました。これは、私の望むところではないので、来年以降は、月二冊程度にしたいと思っています。このブログは「豚汁」だけのブログというわけでもございませんので、時々、出会った良い本をご紹介したいと考えております。数回に分けて、今年わたくしが読了した本の中から、いくつかご紹介できたらと存じます。
本文
と、言う事で、今回読んだのは、こちらです。
世界標準の経営理論 入山章栄著
単行本(ソフトカバー)
832ページ出版社: ダイヤモンド社 (2019/12/12)言語: 日本語
ISBN-10: 4478109575
ISBN-13: 978-4478109571
発売日: 2019/12/12梱包
サイズ: 21 x 15 x 5.6 cm
https://www.amazon.co.jp/dp/B081PYCZKP/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1
私は、本屋さんに行くと買いすぎる傾向があるので、キレーションサイト(主にHONZ)で書評を見たり、各種広告で本を買うのですが、初めて、読書専門のSNSで感想をみて本を購入した次第です。
まず、大変驚いた事が、私達、ビジネスパーソンが日常的に利用している「PPM」(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)や「PLM」(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)。ファイブフォースや、競争の戦略といった考え方が、フレームワークであり、「経営理論」とは言えない。と、いうおはなしでした。それに対して「ゲーム理論」などは、後者に分類されるそです。要は、フレームワークと、経営理論をゴッチャで考えていたわけです。以前、入山先生の著書で以前に読んだ「世界の経営学者は何を考えているのか?」もなかなか、示唆に富んでいましたので、非常に興味があった次第です。
そんな中、この本を読んでいて、一つ驚く事がありました。それは、経営者の友人とお話しているときに、今年の目標みたいな話になったときに”探索と深化”であると、教えて貰いました。何人も他にも経営者の方が居られたのですが、私は、全くピンと来ませんでした。まず「探索」は、よいとしても「進化?真価?深化?」ということで、混乱し、心の中で、「それを英語にしてくんない?ざっくり過ぎてよくわかんない。探索ってscout?patrol?search?深化って?deeply thinking?contemplation?deep demand?etc,,,」と、頭の中でぐるぐる回っていました。そして、お話を聞いても尚、よくわからなかったのですが、この本の中に「知の探索と知の深化」についての言及があり、非常に驚いた次第です。どうやら、ジェームズ・マーチ博士のの論文からきているようです。定義から入ると、かなりの長文になってしまうので、ざっくり申し上げますと前者には、「サーチ、変化、リスクテイキング、実験、遊び柔軟性発見、イノベーションを内包しており、後者は「精錬、選択、生産、効率、選択、導入、実行を内包しているとのこと。企業は、深化の方に重心を置きやすい。(弊社もそうですが。。)しかし、双方のバランスが重要であるとの事です。因みに前者をexploration,後者をexploitationと英語で呼ぶそうです。(この単語自体を知りませんでしたが)
話を戻しますと、些か自分の不勉強さを恥じた次第です。前著で「”P,F ドラッガー”を研究している学者なんていない」という、話もございましたが、今回も衝撃的でした。その話をされていた経営者は、同年代で上場を果たし、非常に尊敬する人物であり、そして、勉強家である事も存じていました。僕より100倍忙しいと思うのですが、そんな中、経営理論にまで精通されているとは。。。。。
僕は、修行が足りないなと。そのように、改めて感じた次第です。
こう言ったエピソードもあったので、非常に興味深く読む事が出来ました。僕は記憶力がたいしたことが無いので、Kindle版も購入して、時々読み返したり、検索したいと思います。
ご興味のある方は是非!!
それでは、失礼します。