代表取締役社長 鈴木信夫のブログ

マスメディアって、面白いですね!

2月15日のラジオや、TVのヘッドラインニュースで、

 

中小の賃上げ「3%以上」が36.6% 日商、24年度見通し
日本経済新聞 電子版 2024/2/14
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1437I0U4A210C2000000/

という内容について、報道されていました。アナウンサーやコメンテーターの皆さんが、色々お話しされていたのですが、チョット、そのコメントに違和感を感じて、原典ともうしましょうか、調査を直接見てみようと思いました。

 

それが、此方です。

「中小企業の人手不足、賃金・最低賃金に関する調査」の集計結果について~中小企業の65.6%が人手不足と回答、賃上げ実施予定の企業は6割を超える~
https://www.jcci.or.jp/research/2024/0214110000.html

あんまり違和感の無い調査方法や調査数ですが、念の為、
確認を致しますと

調査対象:中小企業 6,013社
回答企業数:2,988社(回答率:49.7%)

 

ということで、中小企業数の推移
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/chu_kigyocnt/2023/231213chukigyocnt.html
と、統計データから母集団を確認した上で

 

アクティベーターHP
https://lactivator.net/2019/04/04/sample_size/

より

まあ、肌感覚と同じ感じです。余り調査自体には、問題はなさそうですし、よく練られた調査をされていることが解ります。
しかし、心にある違和感みたいのが取れません。。。。。

 

と、いうことでよく読んでみますと
此方のHPの下の方に、ポイントが書かれていたので拝見をしましたら。。。。

 

ポイント2: 2024年度に「賃上げを実施予定」とする企業は61.3%と6割超。昨年度から3.1ポイント増加。うち、「業績の改善がみられないが賃上げを実施予定(防衛的な賃上げ)は60.3%。

ポイント3:2023年10月の最低賃金引上げを受け、「最低賃金を下回ったため、賃金を引上げた」企業(直接的な影響を受けた企業)は38.4%と引き続き高い水準。

と、書かれてしました。

 

 

これで、私は、腹落ちしました。

つまり、賃上げを予定している61%の中で、38.4%はそもそも最低賃金であったので、引き上げた。そして、そのうち60%は、業績の改善が見られたわけでは無い。
と、いうことでした。ならば、理解できます。が、会頭さんは、マジョリティーたる中小企業の味方であるべきなのに「違法状態から脱却するための最低限の賃上げしかできない、景況が改善できない企業」が景気回復の鍵であると労働組合側に語りかけるというのは、なんなのか?多くの人が、ミスリーディングするようなコメントを垂れ流し続けるメディアは、誰の味方なのか?と、考えてしまいました。とても、複雑な気持ちです。

そして、
会頭さんのプロフィールを調べてみると

 

「東大法学部卒。三菱商事16代目社長、三菱商事会長。東京商工会議所会頭。第11代成蹊学園理事長。

 

と、なんとも香ばしいです。

 

ここで、本当に理解をしました。最高益を上げたT社さんが、原材料価格の高騰に伴う値上げ以上を許容した例は、聞いたことがありませんし、在庫は、下請け、孫請けが持ったままです。これは、軽電、微電の世界でも同じでしょう。政商が闊歩し、公共事業でピンハネを行い、トマ・ピケティーが、その著書「21世紀の資本」で表わしたように、トリクルダウンは発生しないし、経済的な流動性は、自由主義経済でも、望めないことも判明しています。

勿論、弊社も何かしらの賃上げは行いますが、少なくとも今回の賃上げが、経済的なインパクトを持つモノでは無い筈です。でも、下を向いていてもため息しか出ませんので、上を向いていくしか無いでしょう。いや、心は錦でこれからもやっていきたいと思います。折にも折、政治と金の問題で国会答弁を聞いて頭にきていて、その上、それをまともに(表面づらでなく)報道している番組も少なくて、イライラしていたので、少し穿った見方をしてしまっているかも知れません。
が、此方の記事で、自分なりに周辺情報を集めて、腹落ちした次第です。

 

マスメディアって、面白いですね!

 

それでは、失礼します。

 

 

 

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