代表取締役社長 鈴木信夫のブログ

ベトナム出張後記(下)

3週間にわたって書いて参りました「ベトナム出張後記」ですが、今週が最後です。今暫くお付き合い下さい。

率直に、展示会を通してお話しした感想は「私は、ベトナムを侮っていた」と、言うことです。経済発展が著しいこの国では、驚くようなベンチャー企業や技術をお持ちな方々が何社も居られました。その多くが「アフリカの携帯電話&電子決済の普及」や「新興国の鉄鋼業の発展」に、似たような事柄で有るようにも思いました。前者でよく言われることですが、元々電線の無い地域であったので「いきなり携帯電話」から普及し、そして現在まで現金を利用していなかったので、いきなり「携帯電話での電子決済」が普及したという事です。勿論、そこに至る迄には、ローカルで必要とされている技術が発展し、企業が開発を行ってきたことがあるわけです。後者の話は「設備産業は、新しい設備の方が性能が良いので、後から投資を行った方が競争優位となる」というお話しです。つまり、弱点と思われていたインフラや設備が、凄い短い期間で、以前の数十分の一の投資で、最新鋭となる事があるのだなと。それらによって、急激に資本の集中が起こり、驚くようなスピードで発展しているのだと。そのように感じました。色々とお立場もあろうかと存じますので、お会い出来た素晴らしい経営者の方々を掲載することは憚りましたが、今回お越し頂いた皆さんは、そのような状況で無くても、凄く前向きに、貪欲に成長したいと願い、挑戦していることが解りました。

そして、そこに隙間を垣間見ることが出来ました。つまり、私どもにとっては当たり前で、至極当然の技術であった事柄が、論文や学校でそのような科目が無いので(国としては、最新技術例えば”IT”を教育の柱にしている)、学ぶ機会が無い問いと言うことです。その隙間を埋める事が出来れば、日本企業は活路が有るのでは無いかと。千代田第一工業株式会社には活路が有るのでは無いかという仮説を持つに至りました。「日本からローテクの輸出??」と、思われるかも知れませんが、熱処理や表面処理。材料の分野では現在まで培っていた知見は、彼らは持ち得ない。何故なら「設備が新しいから」と、言えるのだと思います。設備があるのですが、その機能は十分に使いこなすには、まだまだ時間が掛かるであろうと考えるに至った次第です。「弊社では、こんな設備があるので、何でも作る事が出来ます!が、設計変更が出来ない」という話を何度も聞きました。設計はCADで出来るわけですが、最適な部品の設計変更が出来ない。それこそが、私たちの国の力の見せ所なのでは?と、思いました。

それでは、千代田第一工業株式会社は此れ等の知見をどのように生かしていくのか?と言う事柄については、まだまだ思慮が足りませんが、少なくとも。未来があると感じることが出来た次第です。

今後の千代田第一工業株式会社にご期待下さい!

ご協力を頂いた皆様に感謝を込めまして。

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